パジャマとテディベアと私

子持ち30代会社員(女)の毎日を綴ります。

丁寧な暮らしへの憧れ

「丁寧な暮らし」という単語への憧れが強い。昔から江國香織さんの小説が好きなのだけど、その理由の1つは、登場人物が皆、観葉植物に飲んでいたミネラルウォーターをあげたり(たまにそれがアルコールになる事もあるが)、好きな音楽をかけながら美味しそうなおつまみをさっと作ったり、野球観戦に桃を持って行って果物ナイフで剥きながら食べたり等、暮らし方や過ごし方にこだわりが見えて、憧れるところにある。丁寧に暮らしている人の生活を覗くことが出来ている気がして、面白いのだ。

 

同じような理由で、朝日新聞がウェブ上に連載している「東京の台所」という特集も大好きだ。

https://www.asahi.com/and_w/seriese/tokyo-daidokoro/

台所にはそこを使う人のこだわりが見受けられ、その一つ一つにとても興味をそそられる。

もし、自分がこの取材を受けることになったら、何か語れることはあるのだろうか?と考えた時、あるある!と即答できない自分がいる。毎日時間は目まぐるしく過ぎていくけど、その中で私は一体何を成しているのだろうか。何を大切にしているのであろうか。即答できない自分が、空っぽに感じてしまう。

 

このままではだめだ、と、何かに焦って、いわゆる「丁寧な暮らし」のために色々とやってみたが、生き残って習慣になっているのはごくごく少ない。反省も兼ねて、今までやって来たことを覚えている限り挙げてみる。

 

【やらなくなってしまったこと】

・花を飾る、観葉植物を置く→心が落ち着くかも、と思って始めたが、花の処理も植物の世話もあっという間におざなりになって枯らしてばかりになった。植物にも申し訳なくなり、やめた。

・リビングをシンプルにして空間を楽しむ→割と潔癖の家が或るのでいけるかと思いきや、夫が何度言っても気にせず散らかすため逆にイライラを募らせる元凶となり、これでは元も子もない、と、諦めた。

・バスタオルやフェイスタオルの種類を統一する→自分で買うものは揃えるようにしたが、思った以上にタオル類を貰うことが多く、全く統一出来ないので無理はしないようにした。

 

【続いていること】

・寝る前にリビングのリセット→シンプルは無理だが、朝起きたときにテンションが下がらないよう、その日の散らかしはその日のうちに片付けることにした。幾分、朝の気分がよくなった。

・味噌汁の出汁をとる→毎日味噌汁を作っている。かつては顆粒だしを使っていたが、最近水だしで昆布だしを取るようになった。晩ごはん後の片付け時に鍋に切り込みを入れた昆布と水を投入して冷蔵庫に入れておくだけの簡単なものだが、顆粒よりもあっさりした好みの味噌汁が作れるので気に入っている。

・出かけない日は弁当持参→これもやり始めたら癖になった。節約になるかというとそうでもないし、特段料理が得意なわけでもないのだが、弁当を持参するようになってから胃もたれが減り、顎周りのたるみが取れた(ような気がする)。

・朝一に白湯を沸かして飲む→これも、やり始めると、寝坊などで飲まない日は何となく調子が悪いというか、ソワソワしてしまう。白湯で目が覚める感じが心地良いのだ。

 

こうして書いてみると、何某かの見返り(気分が良くなるとか、胃もたれが減るとか)があれば何とか続けられているようだ。つくづく現金なタイプだ…と思う。そしてこのことで「丁寧な暮らし」辿り着いてているか?というと、まだまだである。江國香織の世界の住人には遠く及ばない。毎日慌ただしい暮らしだ。

こんなどうしようもない状態ではあるが、今後とも少しずつ、自分なりの丁寧を増やしていきたい、そう思っている。